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学校では教えてくれない
人間社会を生き抜くための人生の基礎知識
嘘と真実の見極め 2024/11/26追加
「だまされた!」と思ったら
嘘と真実の見極め
学校では教えてくれない
人間社会を生き抜くための人生の基礎知識
九つ目は「嘘と真実の見極め」です。
「あんなに信じていたのに騙された!」
過去にこんな経験のある方は結構いらっしゃると思います。
騙された経験があるのはあなただけではありません。
世の中の多くの人が人生の中で何度も騙されており実は今まさに騙されている事に気がついていないだけのことなのかもしれないのです。
宗教の信仰においては嘘か本当かを確認することもなく教祖の教えを100%信じることを求められます。
それがキリスト教では「洗礼」であり仏教では「帰依」に該当します。
情報化社会において これと同じようなことが評論家やコメンテイターやYou Tuberに対して起こってます。
一旦「なるほど」と思ってしまうと正しいと思い込み その評論家の言うことを次からも信じ込んてしまいがちです。
評論家やコメンテイターやYou Tuberに「帰依」してしまっている状態です。
評論家やコメンテイターやYou Tuberというのははあくまでも「評価と論評」をする人であり聖人ではない世俗で生きている人間ですから 何かの理由で嘘をつかなければならないこともあるでしょうし 間違った判断で論評してしまうこともあるでしょう。
ひょっとしたら利害関係者に雇われているという可能性も否定できないのです。
あなたが信じてしまった相手が詐欺師やペテン師の類だった場合は最悪です。
あなたのことを最初からだまそうとしているのです。
あなたをだますことによって 自分が利益を得ようと「企んでいる」のです。
私は小さいころ 明治から戦後にかけての激動の日本を生き抜いた祖父にこう教わりました。
「一流のペテン師はなぁ 9つ本当のことを言って相手を信じ込ませて1つだけ嘘をつくんだ。だからみんなコロッと騙されるんだ。」
相手をだまそうと思っている人は 一見して悪そうには見えません。
むしろいい人のように見えるのです。
騙そうと思っているわけですから騙すような素振りを見せるわけはないのです。
(逆に言えば いかにも悪そうに見える人は 他人に対して自分を正直に見せているということかもしれません。)
好きになった評論家やコメンテイターやYou Tuberの発言だからこそ 嘘を言っていないかの検証を確実に行って自己責任で「信じる」か「信じない」かの決断を下さなければなりません。
相手がいかにも「悪い人」のように見える場合は自然に警戒をするものですが 相手が「いい人」そうに見える場合には実は逆に要注意なのです。
ここでお断りしておきますが「いい人」そうに見える人が本当に「いい人」であることのほうが大半で 実は嘘つきで「悪い人」だったということは稀であることは言うまでもありません。
だからこそなおさら人は詐欺師に騙されてしまうのです。
なぜ自分が好きになった評論家や コメンテイターや You Tuberの発言を信じてしまうのか?
それは人間が「確証バイアス」という厄介な性質を持っているからなのです。
あなたはこのことを常に認識して生きていく必要があるのです。
リンク先→「確証バイアス」とは
自分の思い込みや願望を強化する情報にばかり注目し 反対意見となる情報は軽視してしまう傾向を指します。
認知心理学や社会心理学で取り上げられるバイアスのひとつで ビジネスや政治 経済 SNS 医療 日々の実生活などさまざまな場面で発生します。
[事例]
ニュースの選択:自分の信念と一致するニュースソースや記事を好んで読み それに反する視点を避ける。
人間関係:自分に賛同する友人や同僚の意見を重視し 異なる意見を持つ人々の意見を無視する。
問題解決:ある問題に対する特定の解決策を信じ その解決策を支持する情報だけを探し、他の可能性を排除する。
「確証バイアス」という人間が持っている厄介な性質とSNSの普及によって 今まで当然だと思っていたことが実は嘘だったと 世論が突然ひっくり返る現象が頻繁に起こるようになりました。
-
弾劾されてやめさせられたり交替させられたりした政治家が選挙で再当選してしまう。
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地球温暖化は自然な現象であり人間の活動とは無関係であるという主張が広まってしまう。
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煙草を吸っても寿命が縮まることはないということが拡散されてしまう。
(事の真偽は別として)昔ではなかなか起こらなかった常識をひっくり返すような出来事が いとも簡単に起こるようになりました。
これはSNS上の評論家やコメンテイターやYou Tuberのコメントに対して 視聴者の「確証バイアス」がかかっているのが原因であることに他なりません。
(ひょっとしたら 今まではTVや新聞などのマスメディアが「確証バイアス」がかかる対象であったものが SNSに対象が変化したに過ぎないのかもしれませんが。)
いずれにしても これまで絶対的情報ソースの地位にあったマスコミの報道内容が 必ずしも絶対的優位性を持たなくなってしまったため 何が本当で何が嘘なのかよくわからない世の中になってきています。
「確証バイアス」はなぜ起こるのでしょう?
その理由は
心理的安定:自分の信念や価値観が揺るがないようにするため。
効率性:情報の処理を簡素化し迅速な意思決定を行うため。
です。
いわば「確証バイアス」は自分を効率的に守るための人間の本能的な行動なのです。
元々は自分を効率的に守るための人間の本能であった「確証バイアス」ですが 人間社会における情報量の爆増と複雑化に伴って反って厄介なものになってきていまいました。
時代が進んでいくに連れてコミュニケーション手段が発達していくことで 自分が信じている人の言うことを簡単に「確証」にしてしまう行為がますます危険になってきています。
簡単に人は騙されて搾取されたり被害にあったり不利益を被るリスクがどんどん高まってきているのです。
我々は人生をうまく生きていくためには 騙されて搾取されたり被害にあったり不利益を被ることは避けなければなりません。
人間の本能である「確証バイアス」を克服しなければならないのです。
ではどうすれば人間の本能である「確証バイアス」を克服できるのでしょうか?
マイクロソフトが提供する AI Copilotは 次のような回答を返してきました。
確証バイアスを克服するための具体的な方法を以下に挙げますね:
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自分のバイアスを認識する:自分がどのような信念を持っているか、その背景にはどんなバイアスがあるのかを意識しましょう。自己認識がバイアスを減少させる第一歩です。
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反対意見を探す:自分の信念に反する情報や意見を意識的に探し、その情報を公平に評価するよう努めます。例えば、ニュースを読む際に異なる視点を提供する複数のメディアを参照することが有効です。
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ファクトチェック:疑わしい情報に対しては、信頼できるファクトチェックサイトを利用して、その真偽を確認する習慣をつけましょう。
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根拠を重視する:情報の出典や根拠を常に確認し、その信頼性を評価します。情報が感情に訴えるものか、事実に基づいたものかを見極めることが大切です。
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第三者の意見を聞く:信頼できる第三者、特にその分野の専門家の意見を参考にすることで、バイアスを減少させることができます。
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自己反省:自分がどのように情報を処理し、解釈しているかを振り返り、必要であれば修正する習慣を持つことも有効です。
これらの方法を実践することで、確証バイアスを減少させ、より客観的でバランスの取れた判断ができるようになります。
今のところ真実と思わしき回答になっているように見受けられますが インターネット上の情報にフェイク記事の比率が多くなって来た場合を想定すると AIの回答も嘘か本当か見極めることが難しい時代がやがてやってくるのかもしれません。
今晩の夕食の献立のレシピだとか 週末に遊びに行く行楽地の情報だとかなら多少誤りがあったとしても 後々それほど問題になることはありません(家族内での多少のいざこざはあったとしても)が CO2を削減しないと地球の気温が上昇し続けるだとか 巨大地震に備えが必要だだとか 財源が底をついて年金が支払われなくなってしまうかもしれないだとか 物価上昇はそのうち収まるとか収まらないだとか 資産運用としての株式投資はやっておかないと後々公開するだとか、、、その情報の研究者や専門家でも事の真偽を断定することが難しい 専門的で複雑で高度な情報が 現在の家庭では会話に上るようになっています。
しかし そんな専門的で複雑で高度な情報なんていうものは 一般市民が逆立ちしても事の真偽を判断することなんて 結局は不可能なことなのです。
どうせ不可能なのですから どちらかに賭けるしかないのですが「確証バイアス」を排除してどちらかに賭けるためには どちらがもっともらしいかについて 一つの情報ソースに偏ることなく判断材料をたくさん用意しておいた方が良いですし その判断材料の真偽を吟味する必要があるでしょう。(その際には前述のAIの回答が役に立つことでしょう。)
しかしあなたには無尽蔵に時間が与えられているわけではありません。
(スローライフをエンジョイされている方々を除いて)ただでさえ時間に追われている毎日を過ごされていることでしょう。
現代人に 一つ一つのことにどちらがもっともらしいかについて 事前に判断材料をたくさん用意したりその判断材料の真偽を吟味している暇などないのです。
ということは あなたがやるべきことはたった一つ
-
この話題が嘘だった場合に自分にとって大きな損害になるのかどうかを吟味すること。
なのです。
もし仮にそうであったならば どちらがもっともらしいかについて事前に判断材料をたくさん用意したり その判断材料の真偽を吟味する時間を惜しむことがないようにしてください。
あなたが信じた反対の意見が真実であった場合にとても後悔して落ち込む(しばらく立ち直れないかもしれません)ことになってしまうからです。
場合によっては この先の人生を棒に振ることになるかもしれません。
逆にこの話題が嘘だったとしても大して自分に損害がないのであれば 嘘にしろ真実にしろ放っておいても良いことなのです。
後になってそのことが嘘だったことが分かれば 嘘を言っていた人に対するあなたの評価が下がるというだけのことにすぎません。
例えば
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CO2を削減しないと地球の気温が上昇し続ける
という話題はどうでしょう?
もしこれが嘘だということを信じた場合と本当だということを信じた場合 後になってあなたが信じたほうが間違っていたことが分かったとき どちらを信じた場合に後悔して落ち込むことになってしまうでしょうか?
もう一つ重要なことがあります。
詐欺師やペテン師のもう一つの手口は
聴衆の不安を煽る事です。
あなたは上の事例
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CO2を削減しないと地球の気温が上昇し続ける
という文章とその下にある写真を見て人類の将来に不安を感じませんでしょうか?
不安を感じてしまうとどうしても不安を避けたいと思うあまりそちらの意見を簡単に信じてしまいがちです。
もし仮に
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この話題が嘘だった場合に自分にとって大きな損害になるのかどうかを吟味して
もし仮にそうであったならば(前に述べたように)どちらがもっともらしいかについて 事前に判断材料をたくさん用意したり その判断材料の真偽を吟味する時間を惜しむことがないようにしてください。
決して不安を煽る方の意見を よく吟味することなく鵜呑みにすることのないようにするのが もう一つのとても重要なことなのです。
学校では教えてくれない人間社会を生き抜くための基礎知識九つ目の「嘘と真実の見極め」についてお話してきました。
皆さんには「確証バイアス」を克服し この話題が嘘だった場合に自分にとって大きな損害になるのかどうかをよく吟味して 決して不安を煽る方の意見を鵜呑みにすることなく どちらがもっともらしいか事前に判断材料をたくさん用意して その判断材料の真偽を吟味する時間を使って 物事の真偽を自分で責任をもって判断できる人になっていただき 今よりももっともっと楽に生きられるようになっていただきたいと願っています。
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