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やってあげているのに理不尽だと感じたら
報われない献身

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学校では教えてくれない
人間社会を生き抜くための人生の基礎知識

10番目は「報われない献身」​についてです。

人から良い評価を受けたいと願うのは自然なことです。

でも こんな経験をしている人も多いのではないでしょうか。

「皆のためにと思って一生懸命やってあげているのに 評価されるどころか悪者扱いされる。なぜ私だけこんな目に遭うのだろう?」

家族や社会のために日々良い行いをしようと努力している 心が優しい人ほど こう感じることが多いのではないでしょうか。

中には そのせいでいじめに遭うことすらあります。とても理不尽なことです。

しかしこのように あなたの献身が報われずに苦しい思いをするのには理由があります。

その理由を一緒に探ってみましょう。

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良い行いをしているのに文句を言われるのは本当に理不尽なことですが(献身が報われないと感じているあなたには少し厳しいかもしれませんが)文句を言う側の立場に立って考えてみると その人が望んでいないことをされているからといえるでしょう。

望んでいないことの理由として次のようなことが考えられます。

  1. その人にとっては してほしくないことをされている場合

  2. その人にとっては してもらうことが「当たり前」になっていて 結果に満足していない場合

  3. その人にとっては それをされることで自分の立場が悪くなる場合

あなたは相手のためを思って行動していますが 相手はそれを望んでいないか 自分が満足できるようにやってもらうことが当然だと思っているのかもしれないのです。

このままではあなたのフラストレーションが溜まる一方です。

3.はいわゆる嫉妬(ジェラシー)です。

相手に問題があるため非常に複雑ですが あなたにもできることがあります。

この問題については 後で詳しく説明します。

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まずは なぜあなたが他人や社会のために日常的に良い行いをしようとするのかを考えてみましょう。

人間を含む生き物は 基本的に自己保存の本能で生きています。
つまり 自分が生きていくために必要なことを優先します。
そのため 多くの人にとって 進んで他人のために良い行動を取ることは 本来の優先順位としては一段低いはずです。
周りがやっているから仲間外れになりたくないという理由で仕方なくする人も多く 周りの目が届かないところでは他人のための良い行動は後回しにされがちです。

日本では 和の精神や集団尊重主義 礼節を重んじる家庭教育により 周りの目が届かない場所でも赤の他人に優しく接する文化が育まれています。
しかし 困っている人に優しく接する程度であり あなたのように積極的に相手に対してお世話をしようとする人は少数派でしょう。
あなた以外の多くの人は 自分のやるべきことを優先するからです。

積極的に相手に対してお世話をする少数派の人々は 主に以下の2つのタイプに分かれます。
  1. 自己改善と高い倫理基準に強い満足感を感じるタイプ
  2. 他人を助けることに強い満足感を感じるタイプ

あなたが良い行いをしているにもかかわらず理不尽にも文句を言われ 報われずに苦しい思いをするのは おそらくあなたがこの2つのタイプのいずれかである可能性が高いからだと思われます。
(もしこの2つのタイプに当てはまらなければ 申し訳ありません、、、。)
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1.番目のタイプの人は次のような特徴があります。
  1. 完璧主義:高い基準を持ち 自分や他人に対して完璧を求める傾向があります。ミスや不正確さに対して非常に敏感です。

  2. 倫理観の強さ:強い正義感と倫理観を持ち 何が正しいかに基づいて行動します。このため 公正さや正義を重視することが多いです。

  3. 自己規律:自己管理能力が高く 規律正しい生活を送ることを好みます。責任感が強く 計画的に物事を進めることが得意です。

  4. 批判的思考:物事を批判的に見る傾向があり 改善点や欠点を見つけることに長けています。これにより 問題解決能力が高いとされています。

  5. 自己批判:自分に対しても厳しく 自己評価が厳しくなることがあります。自分の欠点やミスを強く意識し 常に自己改善を目指します。

  6. 秩序と構造の重要性:秩序や構造を重視し 混乱や無秩序を嫌います。計画的かつ組織的に物事を進めることを好みます。

1.番目のタイプの人の好きな言葉は「こうあるべき」です。

人間として「こうあるべき」姿で行動するので間違いがあると放っておけませんし なにより自分が「他人にとっていい人であるべきだ」というある種の強迫観念が強いのです。

他人が間違っていると感じたら それを正してあげたくなってしまうのです。

しかし相手は(仮にそれが間違いだとしても)自分の行動を否定されることになってしまうので面白くありません。

相手はこう思うかもしれません。

「大きなお世話だよ。」

仮に相手が寛容な性格だったとしても「この人が好きでやっているんだから放っておこう」と 間違いを正してくれてありがとうとは思ってはくないでしょう。

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2.番目のタイプの人は次のような特徴があります。
  1. 思いやりと他者への奉仕: 他人を助けることに強い満足感を感じます。彼らは他者のニーズに敏感で 無償の愛を提供することが得意です。

  2. 親しみやすさと社交性: 親しみやすく社交的です。彼らは他人との関係を築くことを楽しみ、周囲の人々を幸福にすることに喜びを見出します。

  3. 自己犠牲的な態度:時には自己の欲求を後回しにしても他人を優先することがあります。これが強みである一方 過度になると自分自身のニーズを無視してしまうリスクもあります。

  4. 感情的なつながり:感情的なつながりを重視し 他人との深い関係を築くことを望みます。彼らは他人の感情に共感し 支えになることを得意とします。

  5. 承認欲求:他者からの感謝や承認を求める傾向があり これが彼らのモチベーションの一部になっています。自分が必要とされることを強く感じたいと考えます。

2.番目のタイプの人は親切心から他人に対して積極的に介入することがあります。

また 他人を助けることに強い満足感を感じていますから 「援助者」としての役割を演じることが大好きです。

しかし残念なことに 一般的に相手はそのことを「恩を売っていい評価を得たいだけでしょう?」ととらえます。

(1.番目のタイプも2.番目のタイプもそのように思うことはありませんが)

世のなかの大勢を占めている人たちは 人間は利害に基づいて行動するものだと考えているからです。

​あなたが他人に親切にすることによって自分が得をしようと思っているに違いないと勘ぐってしまうのです。

相手はこう思うかもしれません。「おせっかいだよ。いい迷惑だ。」

仮に相手が寛容な性格だったとしても「この人が好きでやっているんだから放っておこう」と 間違いを正してくれてありがとうとは思ってはくないでしょう。

OLE 患者の世話をする看護師
ピアノを弾く先生
他の多くの人が他人のために行動する場合 大抵は他人が援助を望んでいるときにしてあげるものですが
上に述べたように 1.番目のタイプも2.番目のタイプも 自分の欲求に基づいて他人のために行動を起こします。
  1. 番目のタイプは間違いを正したいという欲求から。
  2. 番目のタイプは他者からの感謝や承認を求めたいという欲求から。
このことを認めようとしないのもこれまたタイプ1.2.の特徴です。 (特にタイプ2.にこの傾向が強く出るようです。「私は他人から感謝されなくてもいいのよ。」 )
「人のためにしてあげることは人間にとっては当たり前にする(べき:1.番目のタイプ)事でしょ。」
その通りかもしれませんが 大抵の人は相手が求めていないことに対して他人のために行動を起こすことは極めて稀なのです
1.番目のタイプの場合も2.番目のタイプの場合もあなたの献身が
  1. その人にとっては してほしくないことをされている場合

  2. その人にとっては してもらうことが「当たり前」になっていて 結果に満足していない場合

になって報われない可能性が 他のタイプの人の場合より格段に高いのです。
正当な評価をしてくれないと報われずに苦しい思いをしているあなたと「してほしくないこと」を我慢したり 「当り前」にしてもらっていることの結果が満足できない相手との関係がずるずる続いてしまうと いつかお互いの我慢は耐えきれなくなって爆発し 最終的には周りが驚くようなぶつかり合いに至ります。
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剣道バトル
他人や社会のために行動することというのは本来は 他人や世の中が要求した時にこそやってあげることです。
その場合には あなたに感謝することは間違いありませんし 報酬を払ってでもお願いされるかもしれません。
しかし他人や世の中が要求していないのにやってあげる場合には 相手にとっては「おせっかい」か「過保護」かのどちらかになってしまう可能性が残ってしまいます。
他人や世の中が要求していないのであれば あなたは自分のやりたい事をグッと我慢したほうが結果的に安全なのです。

「過保護」になっている場合には相手の成長を妨げる場合がありますから特に注意が必要です。
この場合には
​2.
相手にとってしてもらっていることが正に「当たり前」になってしまっている
​ということなのです。
​本当は経験を積んで学習して努力して成長をする場面かも知れないのにあなたがその芽を摘み取ってしまっている可能性があるかもしれないのです。
(このホームページ自体も「おせっかい」か「過保護」かのどちらかだと言っても良いかもしれませんね。(^^; )
(ちなみに私のタイプは
タイプ1.でも2.でもありません。念のため。
パン作り体験
宿題をやって
「おせっかい」か「過保護」だったとしてもどうしても自分の性格に忠実に他人のためだとか世のため人のために行動したいとおっしゃる方もいらっしゃることでしょう。
​その場合には
「みんなのために良かれと思ってあげているのに評価してくれるどころか悪者扱い!どうして私だけがこんな目に会うの?」
​と徒労感を感じることを今すぐ止めなければなりません。
極端な場合では逆に周りからいじめを受けてることだってあります。
けれども相手に非はないのです。
他人や世の中が要求
していないのにあなたがやりたい事をやるのですから やりたい事をさせていただいているという気持ちを持って行ってください。
見返り(相手の良い評価)を求めるのならば 他人や世の中が要求した時にやってあげることが大事なことなのです。
そうでないならば やってあげることは 批判されようと悪者扱いされようと 無償であるべきで なぜなら それは「あなたがやりたい事」だからなのです。

​次は相手に非がある場合について考えていきましょう。

良い行いをしているのにみんなが評価してくれない理由の3つ目の
​ 3.​​その人にとって​は それをされると自分の立場が悪くなってしまう場合
についてです。
主に2つの場合が考えられます。
  1. あなたの良い行動によって​自分のやっていることが相対的に悪い事と受け取られてしまう
  2. あなたの行動に比べて​自分の行動が明らかに劣っている
嫉妬(ジェラシー)の心がメラメラとあなたに向けられている状態です。
評価する側の立場にとってありがたくない事をされていることは間違いありません。
相手はあなたが立派な行いをすると 自分の立場が相対的に悪くなることを嫌がってイライラしているわけですから 何か対策を取らないと最悪な結果を見る羽目になるでしょう。

​嫉妬については仏陀(ブッダ)の教えに明快に説かれており様々な参考動画やHPがありますので 詳しくはこちら
リンク先→ 嫉妬してくる人への対処法 ブッダ - Google 検索
から辿っていただき専門家の解説をご覧いただくことをお勧めいたします。ここでは簡単な説明にとどめさせていただきます。
キャンプファイヤー
仏の手

仏陀(ブッダ)の教えによれば 嫉妬は欲望や執着 そして無知(無明)から生まれる感情です。

具体的には以下のように説明されています。

  1. 欲望と執着:人々は自分が持っていないものを他人が持っていると感じると その欲望が嫉妬に繋がることがあります。他人の成功や幸福を自分のものと比較することで 劣等感や不満を感じることが嫉妬の原因となります。

  2. 無知(無明):仏教では、無知(無明)が煩悩の根本的な原因とされています。無知とは 物事の本質や真実を理解していない状態を指します。嫉妬する人は 自分の欲望や執着に対する理解が不足しているために その感情に支配されやすくなります。

  3. 自己評価の低さ:自分に自信がない人や自己評価が低い人は 他人の成功や幸福を脅威と感じやすくなります。これが嫉妬心を引き起こす要因となります。

  4. 競争心:他人との競争を強く意識すると 比較によって嫉妬心が生まれやすくなります。特に 社会的な地位や財産 外見などで他人と競争することが嫉妬の原因になります。

あなたが善行を行えば行うほど相手はあなたに対する嫉妬(ジェラシー)の心がますます増大していきます。

だから厄介なのです。

相手からの評価が辛辣な物だったとしたら まずは相手があなたに嫉妬していないかどうかを疑ってみましょう。

ブッダの教えでは 嫉妬に対する対応として以下のような方法が推奨されています

  1. 慈悲と慈愛の実践:嫉妬を感じる相手に対しても 慈悲と慈愛を持って接することが大切です。相手の苦しみや困難を理解し その人に対して善意と優しさを示すことで 自分も平和な心を保つことができます。

  2. 共感と思いやり:嫉妬の原因を理解し 相手の立場に立って考えることで 共感と思いやりを持つことができます。これにより 相手の感情に対しても寛容になることができます。

  3. 自己洞察:自分自身の感情や反応を観察し 嫉妬に対する自己の心の動きを理解することも重要です。自己洞察を深めることで 冷静に対処することができます。

  4. 非執着:ブッダの教えには「非執着」があります。物や地位に執着しないことで 他人からの嫉妬に対しても影響を受けにくくなります。心の中で執着を手放す練習をすることが勧められます。

  5. 正念(マインドフルネス):現在の瞬間に集中し 自分の感情や思考をありのままに受け入れる練習をすることです。これにより 嫉妬の感情に巻き込まれることなく 冷静に対応できます。

  6. 四無量心の実践:慈悲 喜び 慈愛 そして平静さを含む四無量心を実践することで 他人に対する嫉妬心や敵意を減少させることができます。

これらの6項目は 嫉妬(ジェラシー)を抱いている人の救済にも繋がる正に善行と言えますが 修行を積んだ菩薩ではない凡人にとって このように立ち振る舞うことはなかなかできるものではありません。​

火に油を注ぐ結果になってしまう可能性だってありますから 生兵法は怪我の元だと思ってください。

凡人にとって最も簡単な嫉妬に対する対応方法は 相手が嫉妬(ジェラシー)の心を捨ててくれることは諦めて その人から静かに立ち去る 遠ざかる事です。

あなたとの関係が薄れれば その人があなたに嫉妬(ジェラシー)することもなくなるでしょう。

触らぬ神にたたりなしということです。

ツリーのモンキー
bye all
学校では教えてくれない人間社会を生き抜くための基礎知識10番目の報われない献身」についてお話してきました。
まずはあなたの性格が
積極的に相手に対してお世話をしてあげる少数派なのかどうかを確認してください。
もしそうだったとしたら 他人や世の中が要求していないのであれば 相手に対してお世話をしてあげたいという気持ちをグッと我慢することを実行してください。
そうでない場合には 相手があなたに嫉妬(ジェラシー)をしていないかどうかをよく観察するのです。
もしそうだとしたらその人から静かに立ち去り遠ざかるようにすることで嫉妬(ジェラシー)から解放されるでしょう。
そうすることによって今よりももっともっと楽に生きられるようになっていただきたいと願っています。
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